--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ケモノガリ

2009年09月24日 21:43

 ケモノガリ読んだ。リンクはアマゾン。
 どうにも積極的に手を出せないガガガ文庫刊。
 propeller(→OHP。18禁注意)のライタの東出祐一郎氏の著作。
 以下雑感。

 内容は、えーと、うーんと、これは酷い中二。
 以上。





 だけだとあんまりなのでもうちょっと。
 何のとりえもない少年Aが実はものすごい殺人スキルを持つ凄腕暗殺者だった!
 みたいな話。
 何がすげえって、この少年A、「みんなには秘密にしてたけど実は俺ってグラップラーなんだぜ!」とかそういうのではなく、朝起きたらサイヤ人になっていた、的なご都合展開。
 サイヤ人になってしまったので、プロの殺し屋とか快楽殺人者とかに襲われても全然平気。何君たち、遊んでんの?位の余裕かまして返り討ちにしちゃう。
 「おま、昨日まで一般人だったくせに!反則だぁぁぁ!」と叫びながら倒れ行くその道のプロたち。
 でもしょうがない。だって目覚めちゃったんだもん。
 努力?何それ?
 いや、俺そういうの必要ないから。殺しの天才だから。

 という内容。
 まあ、最初の章だけで超展開唖然状態を保証しよう。
 今まで何だかんだでご都合主義的にフツーの人からジョーカー化する主人公たちを見てきたけど、ここまで酷いのは初めて見た。
 現在のラノベ界最強の転身といっていいかもしれない。
 ラノベなんて極論すればご都合主義のカタマリみたいなものだけど、これは極北といっていい。
 すごいなガガガ文庫。
 小学館ってこういうことするから侮れない(褒め言葉ではない)。


 ただ、自分は東出儲なので擁護しておく。
 これはあまりにご都合主義に走る現況のラノベにおいて、ご都合主義ってこんなに酷いんだぜ!という警告を発する啓蒙書なのだ。
 同時に、無敵のジョーカーを生み出す過程よりも生み出した後にウェイトを置くことによって、デウスエクスマキナ的結末をどこまで許容することができるのかを実験的手法を用いて世に示した意欲作なのではないか。
 謂わば全体的に同じ路線を行くアクション系のラノベにおいて、真っ向から業界全体にアンチテーゼを示す存在と言える。
 それを支えるのは氏のエロゲ執筆活動で培った文章力で、元々暴力描写を得意とすることもあるが、何しろバイオレンスの一つ一つが痛々しい。人を殺す(あるいは人が死ぬ)描写がラノベにしては妙に細かい。
 ぽっと出の新人やラノベに純粋培養されたラノベ作家じゃこういう文章は書けないとは思う。
 ある意味で非難轟々になりそうな小説だけれども、文章力の高さで一定レベル以上の「読み物」になっているのも流石の一言につきる。
 ガガガ文庫やるな。懐が深いぜ。
 

 …よし。フォローになってる…よな?
 なんか馬鹿にしてるようにも読めちゃうのは気のせいって事で。
 褒めすぎて皮肉にしか聞こえないってのはよくあることだよね。(←台無しだよ!)



 まあ、文章的には「あやかしびと」とか「Bullet Butlers」のノリそのまんま。
 ああいうのが好きな人はかる~い気持ちで読んでみると吉。
 東出キター!的なノリだと本破いて捨てたくなるからね。 
 後はアレだ。
 「ガガガ文庫?どうせイロモノでしょ?」の精神。
 試験に出るくらい大事。


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://wg2nd.blog24.fc2.com/tb.php/113-8ba3b21f
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。